ルバーブ独特の爽やかな味わいをお届けするため,賞味期限は製造日から120日,製法を改良して美味しい期間が伸びました.それでもジャムとしては短いのでご注意下さい.時間が経つとあの特別な味わいが薄れてしまいます.
試しに1年近く室温で保存したものを食べてみました.食べられます!,が同じ味ではありません.
夏期は冷蔵庫での保存をおすすめします.すぐに召し上がれないときは,ビンごと冷凍庫に入れれば半年くらい賞味期限が伸びるとお考えください.
ルバーブをはじめとするタデ科の植物を食べる虫は滅多にいませんが,「タデ喰う虫も好き好き」という言葉のとおり,そういう虫もいるわけです.
この虫が,2箇所ある畑の1箇所で昨年から見かけるようになりました.それでも5月後半になると虫の活動もおさまり,気温が上がってルバーブが一気に成長するので,あまり影響はなかったのですが,今年は5月末から6月初めの気温が低く,被害が広がりました.葉っぱに点々と穴があいて,その周りから葉っぱが茶色く枯れてきます.収穫するのは葉の元の茎(正確には葉柄)ですが,そこも元気がなくなり,収穫は不可能.ほとんど全部の葉っぱがやられてしまった株もありました.6月後半からは回復しています.
対策として,6月後半になってからですが,とうがらしを焼酎に浸して辛味成分を抽出した液を300倍にうすめて散布する,というのを今年はじめてやってみました.どっちにしてもコガタルリハムシがいなくなる時期だったので,効果ははっきりしませんでしたが,来年は春先から散布してみます.
赤いルバーブはもう1箇所の畑だけに植えていたので,被害を免れました.
今年は砂糖の量を少し増やして(今まではルバーブの30%,今年から3分の1,つまり33.3%に増量),少し強く煮詰めることにしました.増えた砂糖の分が蒸発で減って,もとのルバーブの重量になるところを目安にしています(以前はもう少し手前で火を止めていました).もともとルバーブには2%の糖分が含まれているので(食品成分表による),ジャムの糖度は約35%になります.
煮詰めると,それだけルバーブの成分が濃縮されるので,ルバーブの風味が強く感じられます.ただ,それcだけ時間がかかり,煮詰めるほど分量は減り,最後の方ではジャムの粘度が増して製造中にハネやすくなります.製造する側としては三重苦.それでも今年はがんばって,以前より強く煮詰めたジャムを販売しています.
昨年(2023年)は,思い切り砂糖を増やしてルバーブの60%くらい入れて,全体が砂糖の量の2倍になるまで煮詰めたジャムを作ってみました.ルバーブ1キロに砂糖0.6kg,それを1.2kgになるまで煮詰めます.こうすると全体がとろりとして,光沢が生まれます.味は強烈です.ジャムの糖度が50%を超えるので,とても甘いのですが,ルバーブが濃縮されて酸味もしっかりしています.ただ,砂糖は控えめが良いとお考えの方が多く,売れ行きはいま一つ,製造に時間がかかって大変なこともあり,今年は見合わせています.
幕別町忠類の「菜の館ベジタ」,
中札内村の「道の駅なかさつない」のカントリープラザ内「てんとうむし」,
新ひだか町の「新ひだか町観光情報センター ぽっぽ」(旧静内駅)
で販売しています.お近くで入手できない場合はメールでお問い合わせ下さい.
作りたてのジャムがあるときはメルカリにも出品しています.
多年草で,秋になると枯れますが,地下に根の塊が残っていて,春になると芽を出します.捨てたはずの根っこがまた芽を出して育つほど丈夫ですが,シベリア原産だけあって,暑さには弱く,本州での栽培地は長野県などに限られます.特に赤いルバーブが暑さに弱いようです.
大きく育つので,1メートル間隔くらいに植えます.農薬を使っていないので,葉っぱに虫食いの穴があいてますね.ルバーブはタデ科に属するのですが.「タデ喰う虫も好き好き」ということわざ通りです.でも成長が旺盛なので影響はありません.
ところが,茎の部分が真っ赤なルバーブがあります.全然傷んでない,元気いっぱいの茎が芯まで真っ赤になります.これでジャムを作ると,とても美しい真っ赤なジャムが出来ます.市販の赤いルバーブジャムは,この特別なルバーブを材料にしています.十勝地方では,主に芽室町と池田町で栽培されています.
ただし赤いルバーブは,ルバーブ本来の独特の酸味が控えめです.それが良い/物足りないと意見が分かれるようです.
ビブリオテーカ・ボレーアでも赤いルバーブを栽培していて,「あかいルバーブジャム」も販売しています. 赤いルバーブは夏になると成長が止まるので,収穫は7月まで(青いルバーブは9月まで).「あかいルバーブジャム」も毎年早めに終了します.
それをジャムのブランド名にしました.更別村は北海道十勝地方,帯広空港の近くです.「極北」というほど北にはありませんが,セプテントリオーナーリス(北の)とか長すぎるので.